- 顔面神経麻痺の治療
- 眼瞼けいれん
(がんけんけいれん) - 顔面けいれん
(がんめんけいれん) - ボツリヌス療法(ボトックス治療)
- 顔面神経麻痺後遺症による
顔のゆがみ(病的共同運動) - 顔面神経麻痺とボトックス治療、およびリハビリテーション
顔面神経麻痺の治療
当院では特に顔面神経麻痺を専門としており顔面神経麻痺の治療、およびマッサージ等の指導、顔面神経麻痺後遺症のボツリヌス療法(ボトックス治療)とリハビリテーションを積極的に行っています。
顔面神経麻痺は誰しもがかかる病気ではなく、患者さまは必ずしも多くはありませんが、周りに同じ病気を経験した人がいないことから不安を感じ、外見上の症状を伴い強いストレスを感じられる患者さまが多くおられます。
そして心配されることは麻痺が起こってから(発症してから)、早期(できれば3日~7日以内)に治療を行わなければ病気のすべての運命(予後)を決定してしまします。
当院長は、10年以上にわたり大学病院で顔面神経専門担当医として携わっていた経験から、顔面神経麻痺の急性期診断・治療から回復期のリハビリテーション、後遺症として引き起こす眼瞼けいれん、顔面けいれんに対するボトックス(ボツルヌス毒素)療法まで現在も総合的に治療に取り組んでおりますのでご相談下さい。
特にボトックス施術医師は全国で非常に少なく、遠方(四国・奈良県・和歌山県・岡山県・岐阜県)からも、患者さまがご来院されておられます。
症状によって手術が必要な場合は、関連する医療機関への紹介も行っております。この病気でお悩みの方は、ぜひ一度、当院にご相談ください。
眼瞼けいれん
(がんけんけいれん)
不要な瞬目(まばたき)が増え、自由に目を開けにくくなるため、しょぼしょぼしたり、不快感を感じます。症状が進行すると、まぶたが下がってきたり、さらに全く眼を開けていられない
状態となります。
原因として大半が脳内を走行する三叉神経が血管によって圧迫されるために起こるとされています。原因は完全に解明されていませんが、大脳の一部の機能障害やストレスなどが考えられています。
その他高度の顔面神経麻痺の場合後遺症として起こしてしまうことがあります。
外科的手術もありますがリスクもあるため、ボツリヌス療法(ボトックス治療)が有効です。
顔面けいれん
(がんめんけいれん)
顔の半分の筋肉がけいれんすることがあります。目の周りから顔面、口の周りまで拡がり、顔がゆがんでしまう程になることもあり、これは顔面けいれんと呼ばれます。原因として大脳の一部の機能障害やストレスなどが考えられています。その他高度の顔面神経麻痺の場合後遺症として起こしてしまうことがあります。
そのような場合、症例によってボツリヌス療法(ボトックス治療)が有効です。
ボツリヌス療法
(ボトックス治療)
現在、顔面けいれんや眼瞼けいれんで主流となっている方法です。けいれんしているまぶたの筋肉にA型ボツリヌス毒素剤の注射をして筋肉の収縮を止めます。
1回の注射の効果は3~4ヶ月で、効果がなくなる頃に再投与します。
費用は保険適応で注射1回につき、3割負担で18,000円位かかります。
顔面神経麻痺後遺症による
顔のゆがみ(病的共同運動)
顔面神経麻痺の後遺症による顔のゆがみ(病的共同運動)は以下のような原因によっておこります。
- 顔面神経麻痺になると顔面神経からの刺激がなくなるため顔の筋肉(表情筋)の動きがなくなります。
- 治療により一度崩壊した神経が再生してくると筋肉が動き始めますが、麻痺発症時の程度がひどいと十分に回復せず不完全のままになってしまいます。
- そのうち麻痺を引き起こした時の神経崩壊(ダメージ)が強いと神経の再生過程で神経が混同する(他の筋肉につながっていく)ことによって口元や目元の筋肉が意に反して動いてくる(口を動かすと目を閉じてしまう、目を動かすと口元がピクピクするなど)ようになります(病的共同運動)
- また動きの悪い筋肉は徐々にやせて筋力が落ちてしまい(表情筋の筋力低下)、その結果動かなくなった筋肉は硬くなり縮まって顔がこわばっていくこともあります(顔面拘縮)。
これらの後遺症が一度生じてしまうと改善が極めて困難となってしまいますので現在のところ対策は顔面神経麻痺発症早期にいかに適切な治療ができるかが後遺症の発症を防ぐ最大限の手段となっております。
顔面神経麻痺と
ボトックス治療、
およびリハビリテーション
この病気はいかに発症早期に適切な治療を受けたとしても後遺症が回避できない場合があり、当院ではそのような方の治療法としてボトックス(ボツリヌストキシン)注射を使ったボトックス療法とマッサージ、ストレッチ等の指導、鏡を使った「ミラーフィードバック療法」などのリハビリテーションを積極的に取り入れることにより後遺症に対して治療に取り組んでおります。